先日、次の様なお手紙を頂きました。
ミラテックという会社の品格、教養の深さを厚く感じました。
又、第二代宗家の本出版に当たり、皆様の意気込みと誠意にいたく感銘を受けました。
社長様の了解を得て、ホームページに載せさせて頂きます。
友寄 様
平素は大変お世話様になりまして、またいつも心温かいお気遣いを賜り、誠にありがとうございます。
昨年来、大変意義あるお仕事をさせて頂きました事、心より御礼申し上げます。
弊社営業部長 松江が担当をさせて頂きました「武術空手の研究 上下巻」の制作にあたり、大切な原稿をお預かりし、松江が内容に目を通しはじめました頃より、今回のお仕事はとても責任があり、制作をする意義を全員がよく理解をした上で取り組まなくてはならないのではないかと社内で話し合ったことが弊社においてはスタートとなりました。
原稿をお預かりしました頃の昨年春は、弊社で毎月数回、茶道の研修をしており、極めて稚拙ではありましたが、全社員がお点前を体験する事を通じて千利休の哲学「四規七則」を学びながら心を高めたいと思い実践をしておりました。その際、茶道の歴史にもたびたび触れておりました。中国から薬として日本に伝わったお茶でしたが、人様をもてなす一連の所作が日本において総合芸術として確立され、どうやって和菓子の歴史と共に600年を超える今日まで時代を乗り越えてこられたのか、それは茶道の全てを体系的に編纂した「南方録」が残されたからではないか、この度の「武術空手の研究 上下巻」は茶道における南方録を編纂するような重要な仕事ではないのかと考えるに至りました。賢友流空手道という流派が正しい形で今後数百年、あるいはそれ以上、人類の歴史が続く限り、時代を超えて後世に伝えられて行くためには、二代目宗家が奥様と共に記録をされた本物の原稿を編集し、書籍と言う形にすることが必要であると、その頃から「このお仕事は流派の歴史を未来へ残す、大変価値がある仕事なのだ」と朝礼においても何度も話し、社員との意思統一を確かめながら進めさせていただきました。
この度、上下巻が無事完成し、七回忌にもお伺いさせて頂き、感謝と共に安堵いたしております。これからも賢友流空手道が永続し、繁栄されますこと、後世に受け継がれますこと、心より祈念申し上げます。
同封の品は私が選んでまいりました器でございます。ささやかではございますが、お食事やお酒の席、お茶菓子の際、数あるうちの一つとしてお楽しみ頂けましたら幸いに存じます。
この梅雨が明けましたら暑い夏が始まりますが、どうぞお体大切にご自愛くださいませ。
この度は誠にありがとうございました。
2020年7月7日
株式会社ミラテック
代表取締役 滝野賢治